
アクセシビリティとは?向上させるべき理由や具体例を解説!
「アクセシビリティって何だろう?」
「アクセシビリティはなぜ向上すべきなのだろう?」
近年、Webサイトやアプリの設計において、誰もが使いやすいデザインを目指すアクセシビリティの重要性が高まっています。
アクセシビリティを考慮することで、より多くのユーザーに対応でき、顧客満足度や利用率の向上が期待できます。
しかし、アクセシビリティとは具体的に何を指し、どのような工夫をすれば向上するのかを理解せずに進めてしまうと、効果的な改善が行えないリスクがあります。
この記事では、アクセシビリティの基本的な意味や、その重要性、そしてアクセシビリティを向上させるための具体的な方法を解説します。
1.アクセシビリティとは?
アクセシビリティとは、Access(近づく)+Ability(能力)=「近づくことができる」「アクセスできる」すなわち「(製品やサービスを)利用できること、その到達度」ということを意味しています。
具体的には、利用者の障害の有無や年齢、利用環境にかかわらず製品やサービス、情報、環境を平等に利用できることとその到達度のことです。
(1)ウェブアクセシビリティとは?
ウェブアクセシビリティとは、ウェブにおけるアクセシビリティのことで、利用者の障害の有無や年齢、利用環境にかかわらずそのサービスを利用できること、あるいはその到達度のことを指します。
多言語対応やシンプルな言葉での情報提供、図やイラストの活用、キーボードや音声操作が可能なシステムがそれにあたります。
(2)ユーザビリティやユニバーサルデザインとの違い
アクセシビリティとユーザビリティ、ユニバーサルデザインとは、よく混同して捉えられがちですが、それらの違いについて解説します。
まず、アクセシビリティとユーザビリティとは、以下のような違いがあります。
ターゲット | 重点 | 例 | |
アクセシビリティ | 年齢や障がいの有無にかかわらず全てのユーザー | ユーザーが利用する際の公平性 | 画面読み上げ機能、色覚障がい者にも配慮したカラー |
ユーザビリティ | 平均的なユーザー | 使い勝手、効率的かつ効果的に利用できるか | 操作が簡単、エラーが少ない設計 |
次に、アクセシビリティとユニバーサルデザインとは、共通して同じゴールではありますが、少々ニュアンスが異なります。
アクセシビリティは製品やサービスにおける利用しやすさの度合で、ユニバーサルデザインはその考え方やアプローチのことを示しています。
この2つのワードのニュアンスは異なっていますが、「ユニバーサルデザインを追求することで、アクセシビリティを向上させることにつながる」という関係があります。
2.なぜアクセシビリティを向上させるべきなのか
アクセシビリティを向上させることで、ユーザーの障がいの有無や年齢、利用環境にかかわらず、すべての利用者に公平なサービスを提供することができます。
現代社会において、ウェブサイトは重要な情報源で、ウェブアクセシビリティに配慮して作られていないと、ユーザーの状況によってはウェブサイトを介して情報が得られず、社会生活で大きな不利益が生じます。
さらに、災害時であれば生命の危機に直面する恐れもあります。
例えば、視覚的な配慮をしたデザインや音声読み上げ機能を導入すれば、高齢者や視覚障がいのある方でもスムーズに利用できます。
また、シンプルで直感的なインターフェースを採用することで、デジタル機器が苦手な方でも迷わず操作できるようになります。
このように、アクセシビリティを向上させることで、より多くの人が快適に利用できるだけでなく、多様なユーザーを取り込むことができ、結果としてより良いサービスや社会の実現につながります。
3.アクセシビリティの具体例
iPhoneを例にアクセシビリティの具体例を紹介していきます。
ズーム | 画面全体を拡大表示させる |
画面表示とテキストサイズ | テキストのサイズ、透明度、コントラストを調整する |
読み上げコンテンツ | テキストを選択する際に、読み上げボタンを表示し、画面上の表示内容を読み上げてもらう |
背面タップ | デバイスの背面をタップすることで特定の操作を実行させる |
ダークモード | 画面の背景を黒や暗い色にし、文字やアイコンを明るい色で表示する |
iPhoneでは以上のようなアクセシビリティの機能が沢山あります。
これらのアクセシビリティの機能によって、ユーザーの障がいの有無や年齢、利用環境にかかわらず多様なユーザーが満足してiPhoneの機能を利用することができているのです。