レスポンシブデザインとは?メリット・デメリットやポイントを解説!

「レスポンシブデザインって何だろう?」
「レスポンシブデザインは何に気を付けたほうがいいの?」

近年、PCのみならず、スマートフォンやタブレットなど、多様なデバイスでWebサイトが閲覧される機会が増えており、ユーザーがどのデバイスを使用しても快適にサイトを利用できるようにすることが求められています。

特に、レスポンシブデザインは、画面サイズやデバイスの特性に応じてレイアウトを柔軟に調整する手法として注目されています。

そこでこの記事では、レスポンシブデザインの基本概念やその仕組みを解説し、実践時に注意すべきポイントや活用するメリットについて詳しく説明します。

1.レスポンシブデザインとは?

レスポンシブデザインとは、PCやスマートフォン、タブレットなどの異なる画面サイズに応じて、Webページのレイアウトを適切に調整し、最適な表示を提供する手法です。

例えば、PC向けのWebサイトでは要素を横並びに配置することが一般的ですが、このままスマートフォンで表示すると、画面が小さいためテキストが読みにくくなり、操作性も低下します。

しかし、レスポンシブデザインを取り入れることで、デバイスごとに適切なレイアウトに自動で調整され、スマートフォンでは要素が縦並びになったり、文字サイズや画像が最適化されたりするため、ユーザーはストレスなくページを閲覧できます。

2.レスポンシブデザインのメリットとは?

レスポンシブデザインには3つのメリットがあります。

  • UXの向上
  • コストと効率の向上
  • 検索エンジンで上位表示されやすくなる

(1)UXの向上

PCやスマートフォン、タブレットなど、どのデバイスでアクセスしても快適に閲覧できるため、ユーザーにとっての利便性、すなわちUXが向上します。

Webサイトなどにおいて、ズームや横スクロールが不要になり、直感的に操作しやすくなることで、ストレスなく情報を得られるようになります。

また、デバイスごとに最適なレイアウトが提供されるため、使いやすさが増し、ユーザー満足度の向上にもつながります。

UXについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

UI/UXデザインとは?違いやポイントを未経験でもわかりやすく解説!

(2)コストと効率の向上

レスポンシブデザインを採用することで、1つのWebサイトでPCやスマートフォンなど複数のデバイスに対応できるため、サイトの更新や修正作業が1回で済みます。

これにより、別々にPC用・スマートフォン用のサイトを開発・管理する必要がなくなり、運用の手間が大幅に削減されます。

それに加え、一貫性のあるデザインを維持しやすく、ブランドイメージを統一できるという利点もあります。

(3)検索エンジンで上位表示されやすくなる

URLやHTML構造が統一されるため、検索エンジンの評価が分散せず、上位に表示されことでアクセス数の増加が期待できます。

それによって、Webサイトの集客力を向上させることができます。

Googleの検索順位はさまざまなアルゴリズムによって決定されますが、その中でも閲覧の快適さを評価する「モバイルフレンドリー」や、スマートフォン向けサイトの評価をする「モバイルファーストインデックス」といった評価基準が影響します。

例えば、PC向けのデザインをそのままスマートフォンに表示すると、文字が小さく読みにくかったり、横スクロールが必要になったりするため、「モバイルフレンドリー」評価が低下します。

3.レスポンシブデザインのデメリットとは?

レスポンシブデザインにはメリットがある一方で、デメリットも3つあります。

  • スマートフォンの表示速度が遅くなる可能性
  • 端末のサイズによってはデザインが崩れる可能性
  • 初期設計に時間を要する

(1)スマートフォンの表示速度が遅くなる可能性

レスポンシブデザインでは、PCでもスマートフォンでも同じHTMLデータを読み込むため、PC向けの大きな画像データが含まれていると、スマートフォンでの表示に時間がかかることがあります。

読み込み速度が遅くなると、ユーザーが離脱してしまうリスクが高まり、結果的にサイトのパフォーマンスが低下してしまいます。

例えばそこで、「Image Compressor」などといった画像圧縮ツールを使って、画像の圧縮を行い、適切なサイズに変更しましょう。

(2)端末のサイズによってデザインが崩れる可能性

レスポンシブデザインはPCやスマートフォン、タブレットの端末サイズに応じてレイアウトを調整する仕組みですが、想定外のサイズのデバイスではデザインが崩れる可能性があります。

例えば、PCとスマートフォンの両方で適切に表示されるようにデザインを組んだ場合でも、新型のデバイスなどでは、画像が途切れてしまうなどの予想外の事態が生じることがあります。

レスポンシブデザインを適用する際は、一般的な端末サイズに合わせるだけでなく、新しいデバイスや想定外の画面サイズにも適応できるようにテストと調整を行うことが重要です。

(3)初期設計に時間を要する

レスポンシブデザインは、PCやスマートフォン、タブレットなど、あらゆるデバイスに対応できるように設計しなければならないため、最初のデザインやコーディングに時間がかかります。

特に、細かな調整やテストを繰り返し行う必要があるため、開発の初期段階では通常のWebサイトよりも工数が増えてしまうことが考えられます。

4.レスポンシブデザインのポイント

これまでレスポンシブデザインのメリットとデメリットについて解説してきましたが、レスポンシブデザインを活用していくうえで重要なポイントが2つあります。

  • 画像サイズや解像度
  • 複数の端末での確認

(1)画像サイズや解像度

レスポンシブデザインでは、どのデバイスでも適切な画像サイズと解像度を設定することが重要です。

デバイスごとに異なる画像を読み込むのではなく、同じ画像データを使用するため、PCとスマートフォンの両方で見やすいサイズに調整しなければなりません。

例えば、PC用に高解像度の画像を使用すると、スマートフォンでは通信環境によって読み込みが遅くなり、それによってユーザーの離脱率が上昇する可能性があります。

そのため、圧縮ツールなどで画像サイズを最適化することで、どのデバイスでも快適に閲覧できるようにする必要があります。

すべてのデバイスで最適な表示を実現するために、画像サイズや解像度の調整を適切に行うことが不可欠です。

(2)複数の端末での確認

Webサイトを作成したら、PCやスマートフォン、タブレットなど複数のデバイスで表示を確認することが重要です。

レスポンシブデザインは端末ごとの画面サイズに適応するものの、想定外のレイアウト崩れが発生する可能性があります。

例えば、あるデバイスでは問題なく表示されていても、別のスマートフォンではメニューが崩れることがあります。

そのため、iPhoneやAndroidなど異なる機種でテストを行い、必要に応じて調整を行うことが重要です。

すべてのユーザーにとって快適な環境を提供するために、複数の端末でのテストと微調整を繰り返すことが欠かせません。

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